東京映画友の会

進行メモ12月18日

友の会恒例の個人のテーマのコーナーを簡潔に。

「モーリス」のポスターで当時のヒュー・グランドは頬がこけていたことから、美少年には旬があるということに。
幹事ＯＢより全員に当時の会報誌第1号(S43.10.19)が配られました。雑誌「映画の友」が休刊になった頃で友の会の趣旨や米英映画の違いや会計報告が説明されていました。今の物価は当時の４倍位です。
山形のお坊さんが講話で淀川先生の３つのスローガンなどの話をされた。淀川先生のお話をもっと広めたいので、インターネットで淀川先生の話を聴けるサービスを始めた。
試写会会場のヤマハホールが立ち見になるほど混んでいたので火事になったらパニックになるだろうなと思ったら、「スケアクロウ」('73)の試写会で下の楽器店が本当に火事になって屋上から隣のガスホールに逃げたという体験者の話へと。火事場泥棒はいけませんよ。（笑）
他に「アート・ドキュメンタリー映画祭」での「ブレット・イーストン・エリス」、慶応義塾大学のアメリカン・フットボール部の話がありました。

おかださんのお話は、押井守監督のアニメ「人狼JIN-ROH」が韓国で受けたということで、同じような内容の「シュリ」の話。液体爆弾の怖さが画面を観ている観客に説得させることができる監督のうまさ。主人公たちや紛争に巻き込まれた民衆を見ている監督の目が温かい。

今月のメニューを観た人は、「トーマス・クラウン・アフェアー」が１５人ほど、他の映画は７～８人と少な目でした。

「黒い家」では、原作を電車の中で読んでいたら職場に遅刻して怒られた。その本を友人に貸したらその人も同じことをしてしまった。と原作絶賛から始まり、
恐さを楽しめる映画だ。日本映画ではこういう日常の生活の恐さを描いた作品はなかった。観ながら「そっち行っちゃ駄目！」と思わず声をあげそうになった。大竹しのぶは愛敬がある、こういう役もできるのかと感心した。西村雅彦の方がもっと恐い。野生の動物を相手にしているのと同じでコミュニケーションできない。
森田芳光監督はだんだん恐くなるというところの演出を逃げていて、その分後半のクライマックスがやりすぎている。
と、賛否両論の意見が出ました。
激論の最中に関係者登場というハプニングも（笑）。

「エイミー」で泣けた人は１人だけ。
最近は歌で励まされる映画が少なくなった。最後の住民たちがみんなで歌うところが良い。金八先生で悪いことをした人を父兄や同級生がかばうように今までエイミーを理解できなかった人たちが段々と理解できるようになるのがいい。エイミーのお母さんも今まで一人で悩んでいたのが、隣人たちと仲良くなれたし。演出はヘタだけど、観終わってから温かさが出ている。
最後に説明しているのが良くない。「シェルブールの雨傘」は歌だけでせりふがないのによくわかった。 SFXやインターネットを使うようになって何でも理論付けしないといけなくなったのか。

「アナライズ・ミー」がおもしろかった人は観た人の約７割。暴力でしかコミュニケーションできない映画。「ゴッド・ファーザー」の物真似やプレゼントの馬鹿馬鹿しさがいい。
友の会実行委員の中にこの映画の出演者に似ている人がいるということで盛り上がりました（笑）。

「I LOE ペッカー」は、下品な内容だけれど観終わった後は温かい気持ちになる。最近多くの映画に出演しているクリスティーナ・リッチが可愛い。と好意的な意見でした。
ジョン・ウォーターズ監督の話では、出身地のボルチモアの住民は昔から変わらない価値観を持った変な人が多い。エドワード・ファーロングを映画の中で笑わしてみたかったので、気持ち悪いくらいニコニコさせたとのこと。必見ですよ。

「トーマス・クラウン・アフェアー」は、最近では少ない殺人シーンのない犯罪映画。綺麗なＮＹの美男美女を見せてくれるだけでよい。トーマス・クラウンを演じれるのはピアーズ・ブロスナンしかいない。レネ・ルッソはキャリアを積んだ感じが出ている。ドレスもカジュアルも似合っていたし、口紅やヘアスタイルもおしゃれ。ビル・コンティの音楽がいい。と、良かったという人が多かったのですが、
ヒロインの気持ちが途中でわかってしまってから恋の駆け引きのスリルと緊張感がなくなった。ブロスナンは薄平らだ。ヒロインはもっと若い方がいい。衣装がダサイ。と、正反対の意見も。

番外編「クリスマス特別企画THEミレニアムアンケート」。
「わたし、恥ずかしながら．．．しました」
ポケモン、アルマゲドン、テレンス・マリック、石原裕次郎記念館という無難なところから、仮面ライダーショーで山本リンダを見た、社会の窓が空いているのを見たのに注意できなかったことまで。
「わたし、一度でいいから．．．してみたい」
ノッティングヒルへの旅行、「羊たちの沈黙」の頃のジュディー・フォスターとのデート、スカイ・ダイビング、宇宙旅行、ミュージカルの舞台監督、歌舞伎座での宙乗り、林葉直子との名人選、とどめは淀川先生との入浴（笑）。

蛇足：本日の司会で切れている人がいました！

（K.S記）