東京映画友の会

進行メモ11月20日

まず、個人でテーマを決めて話すコーナーから。

名画座に少し前の映画を観に行ったが、休日でも１０人いなかった。ビデオでなくて名画座で観ましょう。

図書館にお勤めの飯島朋子さんの著書「映画のなかの図書館」（日本図書刊行会発行）は、映画の中に出てくる図書館の話が豊富に解説されている。

１月の新橋演舞場は、十一代目市川團十郎三十五年祭として歌舞伎十八番の「助六由縁江戸桜」で戦後最年少２３歳の市川新之助が初役で助六を演じる。助六が花街で人気があることを芸者達からキセルをもらうことで表しているところがいい。発言者が前日作った成田屋関係の家系図が力作でした。

カーレースのＦ１日本グランプリを鈴鹿に見に行って、パドックで見たジャン・アレジの奥さんの後藤久美子は他の選手の奥さんと比べても見劣りしていないと感じた。

２７年前の１１月に初めて友の会に来た。当時は浅間山荘事件の真っ最中で、映画を見た後の事件解決の支配人から挨拶で観客がどよめいた。

山形国際ドキュメンタリー映画祭でヨリス・イヴェンス監督の「スペインの大地」のナレーション違いの版を連続上映していたが、オーソン・ウェルズよりアーネスト・ヘミングウェイの方が良かった。同作品はヘミングウェイが製作協力している。

さて、東京国際映画祭です。サラリーマンなのに２９本観た人（仕事は？）からまったく観なかった人までいました。個人のテーマでの映画祭の発言はここにまとめました。
まあまあ１人を除いてほとんどの人は韓国映画「シュリ」を絶賛。朝まで興奮して寝付けなかった。頭を鈍器で殴られた感じだ。戦争、アクション、恋愛、欧米映画のパクリなどなんでも詰まっている映画。ラストは男だけど涙を流してしまった。近くて遠い朝鮮半島の現代の情勢をうまく表現している。欧米人よりは文化を共有している日本人にはわかりやすい。今回観れなかった人は１月公開まで待て。
「未知との遭遇ディレクターズ・カット完全版」の上映前に今は無きテアトル東京や有楽座の写真や「土地との遭遇」という不動産会社の広告の証拠写真が映写された。
「雨あがる」は、宮崎美子が役に合うかどうか意見がわかれました。
原田眞人監督に偶然会ったので米国留学前に監督が友の会に参加していたことを確認しました。
大島渚監督の「御法度」は、「戦場のメリークリスマス」のように海外で良い評価を得られると思う。
「”太陽”を売った少女」は、足が不自由な貧しい少女が”太陽”という名前の新聞を街頭売りして明日に向かって生きていこうという話。

おかださんからは、映画は天気待ちとかでよく待たされるが、淀川先生が黒澤監督のロケに取材にいったとき、監督がスタッフに「今何待ちだ」と訊ねたら「大将待ち」と答えたので急いで撮影を再開したというお話。

淀川先生の１周忌ということで、厳しい言葉をよくもらったこと、積んである本を軽々とまたいで行かれたこと、庭の草むしりの後にごちそうになった食堂のご飯がまずかった（笑）こと、などのエピソードが紹介されました。

今月の映画は．．．

「マーサ・ミーツ・ボーイズ」は、他愛のない話なのによく出来ている。マーサ役のモニカ・ポッターの米国訛りの発音がよくて、しかも可愛い。でも彼女が嫌いだという人も。彼女のように派手な服装を普通に着ている人はなかなかいない。
３人の男たちはいつもお互いに気を使っている。ジョセフ・ファインズはいつも無精ひげをはやしている。

「ウェイクアップ！ネッド」は、ラストについて好き嫌いがはっきり出てました。
お年寄りと格好悪い人しかでていないのに、いい映画に仕上がっている。アイルランドの風景と村の住民のおおらかな性格がいい。舞台の人が演じているので味がある。豚が嫌われていて可愛そう。
鳥肌がたつほど感動できなかった。葬式で「彼はいい奴だった」と言うところは、その前の絡みが軽い。

「プリティ・ブライド」は５人しか観てませんでした。
自分の気持ちがはっきりしていないので相手にいつも合わせてしまって、土壇場になっていつも逃げてしまう花嫁の気持ちがよくわかって身につまされた。結婚は自分の人生の選択なので現実的な話だ。
ジュリア・ロバーツの作品では一番好き。
プロ野球の消化試合のようでつまらない。ボーイ・ミーツ・ガールの話しなのにボーイよりもはるかに年をとっている。

「シックス・センス」は約７割の人が見てました。「まだ見てない人は外へ出て」と警告の後、
必見の映画だ。もう１回観てみよう。恐くなって水晶玉のお守りを買ってしまった。怖がらない人が可哀相。ホラーやオカルトではなくてヒューマン・ドラマだ。この映画ほど本編と予告編の感じが違うのは珍しい。少年の能力は世の中の役に立つように使ってほしい。
ヒッチコックのような演出ができないのなら、もっと怖がらせた方がいい。ラストを見ても、だから何なんだと思った。
感想を話し合ったら一緒に観たのに映画のストーリーがまったく違っていた（笑）。

来月からベストテンの募集が始まります。皆さん投票しましょうね。

（K.S記）